【追記:2020/01/17】当記事は光ちゃ! 経理版 個人事業:青色申告 (現金主義と発生主義、複式簿記-基礎-)にまとめています。会計には発生主義と現金主義の2つがあります。発生主義とは、「現金の収入や支出のタイミング」には関係なく、「収入や支出の事実が確定した時点」の日付で計上します。
逆に、現金主義とは「現金の収入や支出のタイミング」の日付で帳簿をつけます。
例えば、1月1日にアマゾンから電子申告に必要なカードリーダーをクレジットカードで購入したとします。その購入代は翌月5日に口座から引き落とされたとします。
現金主義は購入した1月1日は関係なく、お金が動いた2月5日の時点で帳簿をつけます。
発生日 | 借方科目 | 貸方科目 | ||
---|---|---|---|---|
2019/2/15 | 消耗品費 | 1296 | 口座 | 1296 |
他方、発生主義は1月1日の時点で「購入した」と言う取引が発生したので、「未払金」勘定で帳簿をつけます。
発生日 | 借方科目 | 貸方科目 | ||
---|---|---|---|---|
2019/1/1 | 消耗品費 | 1296 | 未払金 | 1296 |
発生日 | 借方科目 | 貸方科目 | ||
---|---|---|---|---|
2019/2/15 | 未払金 | 1296 | 口座 | 1296 |
逆にシンプルに帳簿をつける「単式簿記」もあります。
発生日 | 勘定科目 | 金額 |
---|---|---|
2019/2/15 | 消耗品費 | 1296 |
いろいろ書くとややこしくなるので、ここで国税庁のパンフレットを見ると4つの方式がある事が分かります。
白色申告 | 青色10万控除 | 青色10万控除 (現金主義) | 青色65万控除 | |
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簿記の要件 | 簡易な簿記 | 簡易な簿記 | 簡易な簿記 | 正規の簿記 |
会計原則 | 発生主義 | 発生主義 | 現金主義 | 発生主義 |
記帳方法 | 単式簿記 | 単式簿記 | 単式簿記 | 複式簿記 |
(※)青色10万円控除で現金主義を取るには、「その年の前々年分の不動産所得と事業所得の金額に、青色事業専従者給与を足し戻した合計額が300万円以下である」こと、また「現金主義による所得計算の特例を受けることの届出書」を税務署に提出する必要があるようです。
青色65万円控除を受けるには「正規の簿記」つまり「複式簿記」が必須条件です。但し、下記の人は受けられないようです。(→10万円控除しかない)
・山林所得のみ
・不動産貸付けが事業規模でない不動産所得
但し、事業規模でない不動産所得でも、事業所得もやっていれば65万円控除が受けられます。
「複式簿記」は仕訳帳と総勘定元帳を用いて、複雑な取引きを記録をし、最終的に「損益計算書」と「貸借対照表」を作成する方式です。簡易簿記と違って、日々の取引を地味にコツコツと記入しないといけません。また、発生主義とは言え、例外のルールもあるので、覚える事がいっぱいあります。
これらを理解しつつ、元帳記入(転記)もやると自分の仕事が出来ないので、会計freee 個人事業主向けで登録しておけば、簿記の勉強が出来て、助かりますね!